金利上昇による影響と負担軽減策
基本的には、返済期間を短くすれば、総返済額を抑制できますから負担軽減策としては有効です。
たとえば、20年返済の場合で考えてみると、金利が1%から2%になった時の毎月の返済額の増額率は10.0%ですが、2%から3%になった時は9.6%、3%から4%になった時には9.3%となります。
前回説明した通り、35年返済だと20%近くもの増額になったものが、20年返済なら10%程度で済むのです。
返済期間を短くするということは、借り手の立場からすると利息がかかる期間が短くなるわけで、毎月返済額は増えるにしても、総返済額は確実に抑制されるわけです。
ですから、この返済期間を抑制する方法で、金利上昇による返済額の増加をある程度カバーすることが可能になってきます。
金利が3%のときに35年返済を利用すると、35年間の総返済額は約4849万円です。
これが金利4%になると、同じ35年返済で約5579万円に増えてしまいます。
しかし、25年返済に短縮すると、金利4%でも総返済額は約4751万円にとどまります。
金利3%の35年返済に比べると、総返済額は約98万円も少なくなります。
返済期間を短くすることで、金利1%の上昇分を十分にカバーできる計算になります。
もちろん、その分毎月返済額は増えてしまいます。
金利3%の35年返済なら毎月返済額は11万5455円ですが、4%の25年返済の場合には15万8351円になります。
これが、4%の35年返済の場合には13万2832円ですから、かなりの負担増にはなりますが、総返済額を抑制するためには、頑張ってみるだけの価値は十分にあると思います。
当然、この対策が可能かどうかは年収にもよります。
年収500万円の人だと、毎月返済額が15万8351円になると返済負担率は38%に達しますから、かなり厳しいでしょうが、年収700万円の人なら返済負担率は27%程度です。
これなら、十分に返済可能な範囲でしょう。
金利がドンドン上がれば、長い目で見れば住宅ローン借入意欲が低下していく要因でもあります。
しかし、金利上昇による負担増は十分にカバーできる可能性があるわけです。
ですから、決してマイホーム購入の意欲、住宅ローン借入の意欲を失うことはありません。